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病院長のご挨拶 平成28年1月

2016年新年のご挨拶


病院長
新谷 憲治(にいや けんじ)

明けましておめでとうございます。

旧年中は格別のご厚情を賜り、誠にありがとうございました。

さて、日本は、現在、世界に類をみない超高齢化社会を迎えていて、現行の医療福祉政策を続けてゆくと、その費用が膨大なものになってしまうことから、国は、地域医療構想(ビジョン)を策定し、2025年までに、在宅医療や高齢者介護を充実させ、病院を再編成してより効率的な地域医療包括ケアシステムを構築しようとしています。

福山・府中医療圏におきましても地域医療構想の会が発足し、当地域の現状を把握し、持てる医療資源をより有機的にかつ効率的に運用して、医療体制の保全を図ると共に、一層の発展を目指して真摯な討議が続けられています。

当院におきましても、診療指数等を病院のホームページ上に公開して、当院の現状を可視化するとともに、地域の皆様との交流を深め、ご意見をお聞きし、皆様のご要望に応えられる病院となるべく努力しているところです。その一環として、昨年から当院でも、近隣の先生方との共同診療を可能とする開放病床制度の取り組みを開始しました。地域連携室を通して運用する予定です。どうぞよろしくお願い申し上げます。

昨年には、外来受診の皆様の利便性向上を図り、県のがん診療連携拠点病院として相談事業や化学療法室をより充実したものとするために、外来棟を一部改修し、また、血液病棟の無菌室10床の改修工事も行いました。さらに、放射線科におきましては、MRI装置を3テスラの高位機種へ、また、デジタルγカメラや薬剤部での薬剤業務支援システムも最新のものへ更新いたしました。本年には、一般レントゲン撮影装置も最新のもの(フラットパネル化)へ更新する予定にしています。これらにより、より質の高い医療を提供できるものと確信しております。

また、ソフト面におきましても、薬剤治療の一層の安全を確保する目的で、昨年から、皆様のご理解を得て、直近の検査データを記載した外来処方箋を発行しております。また、近年お仕事等で海外へ出かけられる方々も増えており、渡航先での感染症対策として、昨年8月から、各種感染症のワクチンを取りそろえた渡航ワクチン外来を開始しています。海外へお出向きの際にはぜひご利用いただきたいと存じます。

本年も当院におきまして、オープンカンファレンスや症例検討会、青い空の会(近隣の先生方との意見交換会)、感染症防止対策合同カンファレンス、緩和ケアなどの講習会を開催する予定です。また、がんサロンや糖尿病教室なども開催して、皆様と親しくお付き合いをさせて頂ければと願っております。

さて、昨年の世相を反映する文字として、安倍政権のもとで安全保障関連法案をめぐる大論争が起こったことから、「安」が選ばれました。しかし、現状は、「安」という文字から連想されるものとは、全くかけ離れていて、アラブやヨーロッパ諸国そして日本周辺におきましても、むしろ一層の緊張を強いられる状況になっています。もとより病院事業におきましては、「安全で安心な医療」を提供して行くことが求められており、「安」は医療の現場において大変重要なキーワードの一つです。昨年、新たに医療事故報告制度が発足しました。

その制度の理解を深め、活用してゆくために研修会を開催する予定にしています。これらを通じて一層安全で安心できる医療に取り組んでまいります。さらには、今年度には、臨床心理士と保健師を増員し、公立学校共済組合の職域病院としてメンタルヘルス対策の充実を図ることにしています。将来的には、この領域で中心となって活躍できる病院となるよう努めてまいります。

さて今年は診療報酬改定の年ですが、財務省から、予測される高齢者医療の伸び率は別にして、実質マイナス改定の大変厳しい方針が示されています。今年は、申(さる)年です。申には、伸びると云う意味と悪いことは去るとの意味が込められているそうで、職員一同、力を合わせて、この難局を乗り越え、一層成長して行かねばならないと思っております。

本年も当院職員は、自己研鑽に励み、日進月歩の医療知識や専門的技術を身に付け、チーム医療を大切にして、皆様に寄り添った医療を推進してまいります。

皆様には、これまでと変わらぬご支援、ご鞭撻を賜りますよう心からお願い申し上げます。

平成28年元旦