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2015年度 研修日誌

中国中央病院には研修医たちが机を置く第2医局という部屋があります。第2医局では初期研修医と後期研修医(内科・外科・産婦人科・皮膚科 etc.)が忙しくも楽しく、日々研鑽を積んでいます。第2医局のメンバーの活動記録や研修の様子を紹介します。

2016年3月22日更新

「癌と化学療法」誌 論文投稿

元・内科後期研修医の妹尾です。現在は大学病院に勤務しておりますが、中国中央病院での研修中に作成した論文が、このたび「癌と化学療法」誌に掲載される事になったので、この研修日誌で報告させて頂きます。

はじめ、論文と言うと有名な先生方が書くもので、研修医の自分が書くとは思っていませんでした。しかし中国中央病院で1年先輩の先生が後期研修中に論文を完成させられたのを見て自分でもやってみたいと思うようになり、消化器領域の貴重な症例を経験したのをきっかけに、指導医の先生が快くご指導を引き受けて下さった事で、高かったはずのハードルもいつの間にか飛び越えて論文作成が始まりました。

ずは実際に経験した患者さんについて学会の地方会で症例報告を行いました。その際に作成したパワーポイントのデータをもとに論文の形にしてみたのですが、最初はうまくいきません。論文の書き方にはそれなりのルールがあり、それに則って文章を書いたり、根拠となる文献を準備したりと、なかなかに大変な作業ではありました。指導医の先生に書いた文章を修正され、それを元に直した文章を見ていただいての繰り返しでした。修正していく過程で少しずつ論文が組み立てられていくのが自分でもわかり、面白くもありました。完成してみると感慨深いものです。

このように論文を書くことができたのは自分にとって非常に良い勉強になりました。それだけでなく、論文を著すという事は、自分が経験・調査した情報を多数の人に伝え、さらに形として残ることで将来へ向けて知識を蓄積していく役割も果たす事になります。また今後、自分が後輩を指導するようになっても今回の経験は必ず役に立つと思います。

最後になりましたが、論文を書くにあたって熱心にご指導頂いた消化器内科の指導医の先生をはじめ、お世話になった多くの先生方に改めて御礼申し上げます。中国中央病院での経験を今後に活かしていきたいです。

元内科後期研修医 妹尾賢

2016年3月17日更新

外科後期研修医 2015年の記録

・2015.5.14 呼吸器外科学会(高松)

ポスター発表。ポスター展示は時間に縛られることなく興味のある演題を閲覧できるので、口演より面白いと感じた。会場では昼にうどんが振る舞われていた。

・2015.11.26 肺癌学会(横浜)

ポスター発表。内科・外科合同の学会で、内科視点での質問を受けた。横浜の夜景・中華街がよかった。

・2015.12.消化器病学会 中国支部(岡山)

口演。外科系学会と異なり、内科系学会は地方会も盛大な印象を受けた。

・2015.12.10 内視鏡外科学会(大阪)

口演。呼吸器の内容ながら、消化器セッションに紛れ込んだためか聴衆が思いの外多かった。自分の使用したスライド(デバイスの有用性について)が今後企業サイトで使用される(予定)らしい。午後に福山に戻る必要があったため、朝出発、会場滞在1時間ほどでの日帰りとなった。

外科後期研修医 栗原英祐

2016年2月24日更新

日本消化器病学会・消化器内視鏡学会 中国地方会

12月5日・6日に岡山で消化器病学会・消化器内視鏡学会が開催されました。当院からは5演題が予定されており、外科・内科あわせて10人近くでの参加となりました。同じ職場の先生の発表を聞く時には自分までなんとなく緊張してしまいます。僕の発表は自分で撮影した動画を使ってみたのですが、慣れない編集作業は大変でした。その甲斐あってか、動画の部分は特に注目して頂けたようでした。

後期研修医 枝廣暁

日本内科学会中国地方会

12月12日に、内科学会中国地方会が広島国際会議場であり、発表しました。血液内科の症例で、経験した当時にはまだ使えなかった薬が現在では保険適応となって使えるようになっています。今なら新しい薬が使えるのにと、悔しさを感じる症例でもありました。夕方遅い時間の発表にも関わらず、会場には多くの先生方がいらっしゃって驚きました。

後期研修医 吾郷大介

今日は朝から内科学会地方会で呼吸器疾患の演題で発表させていただきました。大きな会場で発表するのは初めてで緊張しましたが、事前に2回ほど呼吸器内科の先生方に予演会をさせて頂き、スライドチェックや発表のアドバイスを頂いたので発表自体は上手く行ったと思います。他の研修医の先生方の素晴らしい発表を聞いて刺激を受ける機会にもなりました。もっと経験を積んでいい発表・いいディスカッションができるようになりたいと思います。

初期研修医 松本千晶

第6回腹部救急トレーニングコース(AbdEMeT)

内科学会の翌日に広島で内科学会専門医部会北陸支部企画の、腹部救急トレーニングコース(AbdEMeT)に参加してきました。ちょうど上級医がインストラクターとして参加するということもあり、私も便乗して参加させて頂きました。

まず、救急外来で腹部症状を示す患者さんがきた時に必要となる、基本的な問診や理学所見の取り方を学びました。学生時代にOSCEでやったことがあるので所見の取り方は多少自信があったのですが、実際にインストラクターの先生に対してMurphy兆候をとってみたらやり方が間違っているというよりは愛護的な手技でなかったらしく、健常なのに痛がられてしまい、反省しました。

次に腹部エコーを実際にあててFASTができるようにトレーニングしました。私は内科研修の6ヵ月間で腹部エコーを定期的にさせていただいていたこともあり、やりやすかったです。

最後は急性腹症の患者さんがきた救急外来を想定したシミュレーションを行いました。腹痛、吐血、嘔吐などの腹部症状をそれぞれもった患者さんが現れ、実際どのように問診し、所見をとり、検査をして診断するか、さらには専門科へのコンサルテーションまでトレーニングしました。前半で習ったばかりの理学所見をとり、トレーニングとはいえリアリティのあるシミュレーションでした。ぜひ今後の診療に活かしたいと思います。

初期研修医 松本千晶

忘年会

毎年恒例の、病院を挙げての忘年会がありました。病棟や手術室、事務の方々による出し物が行われますが、初期研修医の高須賀先生を中心に第1・第2医局の有志による謎の歌劇?を披露しました。練習不足を隠しきれず惨敗が通例の医局ですが、今年はなんと優勝を勝ち取りました。

この時期は病院全体の忘年会のほか、各自お世話になっている病棟などでも忘年会に呼んで頂いて、スタッフ達と普段できない話や愚痴を言い合ったりしています。

初期研修医 大亀正義

2015年12月28日更新

10月21日

東京の早期胃癌研究会で発表しました。読影と病理の先生方のハイレベルな議論に終始緊張。一枚の写真であんなに色々な事を言い当てられるとは・・・。そしてそれを的確に診断・治療している当院の指導医の凄さも再認識。福岡大学筑紫病院の八尾建史教授に司会をして頂きました。有難うございました。

後期研修医 枝廣暁

11月1日 中国腎不全研究会

広島市の広島国際会議場で開催された中国腎不全研究会でポスター発表をしました。ポスター発表は初めてだったので、ポスターの印刷方法から調べないといけませんでした。

腎臓内科の透析に関する症例報告で、過去に3例しか報告のない珍しい症例でしたが、座長の済生会境港総合病院 松岡先生からのご質問には知識不足でうまく答えられませんでした。要勉強です。

後期研修医 吾郷大介

11月9日

Skill up seminar in Fukuyama 2015が当院で開催されました。

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 CKD・CVD地域連携・心腎血管病態解析学 准教授の内田浩仁先生と岡山大学病院 超音波診断センター 臨床検査技師・超音波検査士の武本梨佳先生の講演の後、エコーの機械を使って実際の腎血管、下肢静脈の検査に挑戦しました。

僕と枝廣先生、高須賀先生が、市内の他施設から勉強に来られた検査技師の方々と一緒に血管エコーの練習をしました。普段は検査をオーダーするだけですが、自分でできれば所見の見方も変わってきます。

後期研修医 吾郷

11月12日 第4回CPC

この日は臨床病理カンファレンス(CPC)で、血液疾患の症例についての発表を行いました。死亡後に病理解剖を行った症例について臨床経過をまとめ、剖検結果と照らしあわせて治療内容が妥当であったかの検討、症例を通して得られたことを今後の診療に活かしてくことを目標にカンファレンスを行っています。

当院では年間5回CPCを開催しており、医師以外にも看護師、臨床検査技師などコメディカルのスタッフも多く参加し活発な意見交換を行っています。

初期研修医 大亀 正義

世界糖尿病デー

11月14日は世界糖尿病デーということで、当院でも糖尿病週間行事が行われ、研修医も参加しておりました。11月12日には、心臓病センター榊原病院から 清水 一紀先生をお招きして、「本当は怖い。間違いだらけの食事選び」の講演会をお聞きしたり、個別相談、糖尿病に関する展示などを行いました。

清水先生のお話は笑いもあり、内容も興味深く、とても勉強になりました。当院は福山では数少ない糖尿病の専門医研修施設でもあり、糖尿病について勉強したい方にもおすすめです。

後期研修医 土橋

2015年12月21日更新

前回の記事はいかがだったでしょうか。

春も終わり、新たな立場や部署にも馴染み、ますますやる気が出てくる季節。
今回は2015年6月末から9月にあった出来事について記載させていただきます。

6月28日 日本消化器内視鏡学会中国支部例会

広島で開催された第104回日本消化器内視鏡中国支部例会で発表をしてきました。論文検索やプレゼンテーション、FAQの作成など、演題発表までの準備が非常に大変でしたが、熱心にご指導してくださった先生方のおかげもあり、無事終えることができました。準備の過程を含めて今回の発表は、今後のためになる貴重な経験となりました。

7月5日 レジナビ大阪

レジナビ大阪に参加してきました。全国から400を超える病院が出展する大規模なイベントで、開場前から学生さんが行列をつくっていました。大阪での開催ということで、人の波は大半が関西圏のブースに流れていましたが、意外に広島県出身の学生さんも多く、想像以上に多くの学生さんに来ていただくことができました。合間には、大学の同期と再開して、どんな研修をしているか互いに話し合ったりして、今後の研修も頑張っていこうという気になれました。

当院ブースに来て下さった医学生の皆さん、ありがとうございました。ご興味ある方は是非当院へも見学にお越しください。

7月25日 ブラックジャックセミナー

中学生に外科手術を模擬体験してもらう“ブラックジャックセミナー”を開催しました。外科医を中心に当院スタッフの指導のもと、縫合結紮や手術で使用する超音波凝固切開装置、内視鏡手術シミュレーターなどを体験していただきました。私は糸結び、縫合結紮を担当しましたが、限られた時間内に何も知らない学生さん相手に一から教えるのは大変なことでしたが、普段何気なくしている手技を見つめなおすいい機会になりました。学生さんの中では実際の手術器具の体験や手術シミュレーターが人気だったようです。

9月5日 日本麻酔科学会中国・四国支部第52回学術集会

岡山で開催された、日本麻酔科学会の地方会で発表をしてきました。消化器内視鏡治療時のデクスメデトミジン(鎮静剤)の使用に関する発表を行いました。同鎮静剤で一つのセッションができており、他施設の発表もなかなか参考になることが多く、実りのある1日でした。

9月12日 呼吸器アレルギーセミナー

岡山大学呼吸器内科主催の”呼吸器アレルギーセミナー”に参加して来ました。このセミナーでは画像読影やケーススタディをスマートフォンで回答していき、成績優秀者は表彰されるようになっており、今回は当院から2人参加して、それぞれ2位、3位に入賞することができました。

そのほか

この他には、7月に枝廣先生が第13回日本臨床腫瘍学会学術集会で発表されました。

初期研修医 大亀 正義

2015年12月7日の更新

中国中央病院では、初期臨床研修医と後期研修医(内科・外科・産婦人科・皮膚科etc.)の席が集まる第二医局があり、忙しくも楽しく日々研鑚を積んでいます。

これから、第二医局のメンバーの活動記録や研修の様子を紹介していく予定です。
初回となる今回の記事では2015年4月から6月の出来事を取り上げます。

4月5日

広島市で行われた医学生・研修医向けの病院説明会、マイナビRESIDENT FESTIVALに後期研修医 妹尾先生が参加されました。興味を持ってくださる方も時々・・ですが、「中国にある病院ですか?」など、知名度はまだまだです。ブースにお越しくださった皆様、有難うございました。

5月9日

当院でJMECC(Japanese Medical Emergency Care Course)が開催されました。JMECCは日本内科学会が認定した内科救急・ICLS講習会で、救急初期対応を学ぶのですが、心肺停止状態の対応のみならず、その前駆症状やバイタルサインから鑑別診断や治療を考えて動く訓練です。体を動かす勉強は大変ですが、それだけ直に身についている感じがします!

当院からは10人が受講し、インストラクターとして指導医の万波先生と竹内先生が参加されました。

5月16日

米子市で開催された第112回日本内科学会中国地方会例会で、後期研修医の土橋先生と、同じく後期研修医の妹尾先生が発表されました。準備は大変そうでしたが、それぞれ専門の腎臓・糖尿病科と呼吸器内科での発表が順調に終わりました。お疲れさまでした。

6月28日

癌を診療する医師として必要な緩和ケアの知識を、グループワークで体験しながら学ぶPEACE研修が、今年も当院で開催されました。目の前で苦しんでいる患者さんに何ができるのか、実践的な知識を得ることができました。

そのほか

全てを記事に収めることが出来ませんでしたが、その他にも、川井先生が第67回 日本産婦人科学会学術講演会、栗原先生が第32回 日本呼吸器外科学会総会、山本先生が第265回 日本皮膚科学会岡山地方会でそれぞれ発表されました。お疲れさまでした。

どの科も忙しい日常業務の中で、こんなに多くの学会発表をされているんですね。
まとめてみると改めて驚きです。

後期研修医 枝廣暁