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ALSOプロバイダーコース開催のご報告

平成29年9月9日、10日の二日間、当院でALSO(Advanced Life Support in Obstetrics)を開催しました。昨年に引き続き2回目の開催で、広島県内としても他に開催病院はないため2回目の開催です。ALSOは医師や助産師、看護師など医療従事者が周産期救急に対応できる知識と技術を発展・維持させるための教育コースです。全米ではほとんどの分娩施設で産科医療従事者がALSOの受講を義務付けられており、世界では50か国以上で10万人以上が受講しています。当院の助産師・看護師8名を含む近隣の病院の助産師、産婦人科医ら計19名が参加しました。

コースでは妊娠初期の出血、内科合併症、切迫早産などのレクチャーのみならず、チーム医療に関するグループワーク、吸引分娩、肩甲難産、分娩後大出血、妊婦の蘇生法などシミュレーターを用いた実技があります。密度の濃い1日目が終了した後は、懇親会で全国から来られたインストラクターの先生方や他院の助産師さん達と意見交換してそれぞれの周産期事情を伺うことができました。2日目の朝にはALSO体操があり、ラジオ体操の音楽に合わせて楽しく実技を再確認しました。2日目の午後からは筆記と実技の試験がありました。試験は難しく、落第することもありますが、無事全員合格しました。

当院では昨年と今年を合わせて全産婦人科医、ほぼ全ての助産師がALSOに合格しました。これでより安全な周産期医療が提供できると考えています。実は、ALSOを開催するにためには病院負担がかなりあります。レベルの高い安全な医療提供のため開催を快諾してくださった院長先生、全国から来てくださったインストラクターの先生方、裏方を支えてくださったスタッフの方々に深く感謝申し上げます。

婦人科部長 山本 昌彦/産婦人科医長 大塚 由有子