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患者さん・ご家族の皆さんへ

病気の治療法が進歩するために・・・
皆さんのご理解とご協力(治験への参加)をお願いいたします。

治験とは?

新しい「くすり」を開発するにあたり、人を対象とした試験の中で、医薬品の承認申請を目的とする試験を「治験」といいます。ひとつの「くすり」が出来るまでには、多くの試験を行い、安全性や有効性を確認します。

  • 基礎研究(2~3年)

    くすりになる可能性のあるものを探します。

  • 動物での研究

    試験管による品質試験や、動物を使った試験により、「くすり」の候補の効き目と安全性を詳しく調べます。

  • 人を対象とした研究

    医薬品の開発段階で健康な人や患者さんに実際に「くすり」をご使用いただいて、効果と安全性を確かめる試験を「治験」といいます。

    • 第Ⅰ相
      少人数の健康な人が対象
    • 第Ⅱ相
      少数の患者さんが対象
    • 第Ⅲ相
      多数の患者さんが対象
  • 安全性や有効性を審査
  • 厚生労働省の承認:薬として認可

    医薬品として販売されます。

現在の治験状況

現在進行中の治験

過去に実施した治験

実績

  新規受託件数 Ⅰ/Ⅱ Ⅱ/Ⅲ
2019年度 3 0 1 1 0 1 0
2020年度 5 0 0 2 0 3 0
2021年度 6 0 0 0 0 6 0
2022年度 2 0 0 1 0 1 0

臨床研究とは?

臨床研究とは、病気の原因や病態の解明、病気の診断や予防方法、新たな治療方法、薬の効果の追跡調査やその予後観察、患者さんの生活の質(QOL)の向上や健康の増進等を目的に人に対して行う医学研究です。(すでに国が承認した薬を使います。)
医師や医師以外の医療従事者などが研究者となって研究を主導することから、「研究者主導臨床試験(臨床研究)」と呼ばれることがあります。この臨床研究を医療に活用できる確かな情報とするためには患者さんのご協力が必要です。ご協力の程、よろしくお願いします。

研究情報の公開(オプトアウト)について

通常、臨床研究を実施する際には、文書もしくは口頭で説明・同意を行い実施をします。臨床研究のうち、患者さんへの侵襲や介入もなく診療情報等の情報のみを用いた研究や、余った検体のみを用いるような研究については、国が定めた指針に基づき「対象となる患者さんのお一人ずつから直接同意を得る必要はありません」が、研究の目的を含めて、研究の実施についての情報を公開し、さらに拒否の機会を保障することが必要とされております。このような手法を「オプトアウト」と言います。オプトアウトを用いた臨床研究は下記の通りです。なお、研究への協力を希望されない場合は、臨床研究・治験管理室(084-970-2121 内線1604)までご連絡ください。

当院で実施している研究

部門 研究課題名
診療録管理室 がん診療均てん化のための臨床情報データベース構築と活用に関する研究
血液内科 高齢者急性骨髄性白血病における遺伝子異常と予後の関連に関する研究 
JALSG-GML219-Molecular
外科 肺癌に対する肺葉切除後の同側再手術に関する検討
病理診断科 リンパ増殖性疾患の診断基準確立と病態解明
外科 間質性肺炎合併肺癌の予後予測における各種バイオマーカーの有用性に関する後方視的検討
外科 胆道・膵臓癌肺転移切除症例に関する臨床的研究1.後方視的研究
血液内科 前方視的観察研究に登録された治療関連急性前骨髄球性白血病における長期予後と治療実態調査(観察研究)-JALSG CS-07/11-tAPL study-
血液内科 造血器腫瘍における遺伝子異常の網羅的解析
血液内科(血液内科メディカルクラーク担当) 未治療CD5陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫における新治療導入後の診療実態と予後に関する国内多機関共同観察研究
血液内科 成人T細胞白血病(ATL)発症高危険群の同定と発症予防法開発を目指す研究
外科 胸腺癌組織におけるTIL・TLSおよびNLRなどの末梢血炎症マーカーと術後予後に関する後ろ向き観察研究
外科 臨床学的リンパ節転移陰性,非小細胞肺癌に対する区域切除術における病理学的リンパ節転移陽性症例の予後に関する研究

製造販売後調査の実施について

医薬品・医療機器は、販売後に安全性と有効性に関する製造販売後調査(以下、調査)を実施して、国へ調査結果を報告することが企業の義務として法令で定められております。法令では、調査の重要性から、実施に当たり患者さんの同意は必要とされておりません。

当院でも企業の依頼により調査を実施する際、法令で患者さんの同意が必要とされていないこと、患者さんのお名前など個人を特定できる情報は企業に提出しないため患者さんに不利益は生じないと考えられることから、患者さんの同意は原則、取得しておりません。

しかし、調査の中には企業が調査結果を国へ報告することに併せて、学会や論文などで広く公表する可能性があるものがあります。その場合、調査によっては口頭または文書で同意を頂く場合もありますが、同意が必要とされていない調査もあります。 ただしどちらの場合も、企業が調査結果を学会や論文などで公表する際に、患者さん個人を特定する情報が公開されることはありません。

当院で実施している製造販売後調査(2024年1月31日現在)

トラクリア錠62.5mg特定使用成績調査(全身性強皮症における手指潰瘍の発症抑制・長期使用)
ローブレナ錠特定使用成績調査
日本の先天性血液凝固第XIII因子欠乏症患者におけるノボサーティーン®(遺伝子組換え血液凝固第XIII因子)の投与の安全性及び有効性を検討する多施設共同、非介入による製造販売後調査
デファイテリオ静注200mg一般使用成績調査
スマイラフ錠50mg, 100mg 特定使用成績調査
リンヴォック®錠 特定使用成績調査(全例調査) -関節リウマチ患者を対象としたリンヴォック®錠の安全性及び有効性に関する調査-
タズベリク錠200mg 特定使用成績調査 -再発又は難治性のEZH2遺伝子変異陽性の濾胞性リンパ腫患者(標準的な治療が困難な場合に限る)における安全性に関する調査(全例調査)-
レカルブリオ®配合点滴静注用 一般使用成績調査
サフネロー点滴静注300mg 特定使用成績調査 全身性エリテマトーデス患者を対象とした全例調査
セムブリックス錠 特定使用成績調査(前治療薬に抵抗性又は不耐容の慢性骨髄性白血病)
エバシェルド筋注セット 一般使用成績調査(SARS-CoV-2による感染症及びその発症抑制)
エザルミア®錠 一般使用成績調査
キイトルーダ®点滴静注 100mg・レンビマ®カプセル 4mg/同 10mg 特定使用成績調査(がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌患者への両剤併用治療)
ノクサフィル®錠100 mg 及びノクサフィル®点滴静注300 mg 特定使用成績調査:低体重かつ高年齢の患者における安全性の確認
イジュド点滴静注25mg イミフィンジ点滴静注120mg、500mg 切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者を対象とした特定使用成績調査(全例調査)
ダルビアス点滴静注用135mg 一般使用成績調査
タバリスⓇ錠100mg・150mg 長期使用に関する特定使用成績調査
アルンブリグ錠一般使用成績調査「非小細胞肺癌」